研修で学んだことを現場で活用してもらうために

自信がある

今も昔も、研修の参加者に「発表して下さい」とお願いすると、

「自信がないので…」と遠慮する人がいます。

もちろん、言葉通りでない場合もあるでしょうが、

この「自信」とは何でしょうか?

 

例えば、業務で「プロジェクトへの参加依頼」を受けるか、受けないか、

また、「最重要顧客の担当就任」を受けるか、受けないかなど、

その判断基準となるものと考えています。

 

では、その判断基準である自信とは何でしょうか?

通常、まったく未経験の出来事(未知のこと)へ挑戦するとき、

それに対して自信がある人は、そうはいないと思います。

というか、未経験のことへの挑戦ですから、

根拠のない自信がある方がヘンだと考えます。

 

そう考えると、自信とは何でしょうか?

私が考えるに「自己効力感」の強さだと考えています。

「何が起こっても、それに可能な限り善処できる力を持っている」と考える力です。

メンタル半分、技術半分です。

で、この「自己効力感」のメンタルを得るには、成功体験を積むことです。

特に、一人ではなく、周囲の方々と共に、互いに支え合いながら得た、

素晴らしい成功体験です。

レジリエンスなんかもここに入ると考えています。

ここまでが、メンタルです。

 

上記のように成功体験を得やすく、メンタルを構築しやすい環境があります。

同時に、自己効力感を得やすい2つの技術があります。

 

1つ目が「段取り力」。

業務の全体像を見る技術であり、ゴールから逆算で行動タスクを考える技術です。

2つ目が、「問題解決力」。

問題に対して、適切な対処の概要をつかみ、方向性を見出せる技術です。

 

この2つの技術があると、PDCAサイクルを回す力も得て、

実際に成功もして、「なんとかなるさ」というメンタルもついてくると考えています。

なぜなら、自信がない裏には不安があります。

そこで、段取り力があれば、業務の全体像が見えて、

先が多少でも予想できるので、安心して仕事ができます。

暗中模索、真っ暗なトンネルだと不安しかありません。

トンネル内でも、ゴールの光が見えて、そこまでの道の舗装具合が見えれるなら、

(自信はなくても)不安が少なく、前を向いて取り組むことができます。

また、道の舗装が悪ければ、どのようにすればよいかがわかる問題解決力があれば、

これまた安心です。

 

ですから、みなさんの会社でも、環境を整える研修を実施しているでしょう。

同時に、階層別研修などで、この2つの技術を教えていることが多いと思います。

それは、未経験のことに挑戦できる技術であり、

結果として自己効力感を得るために、とても大切な技術だと考えています。